バレエスタジオの経営方法

1流ダンサーじゃなくても出来るバレエスタジオ経営

バレエスタジオで生徒の集客・利益を出すには

バレエスタジオで生徒の集客・利益を出すには

 

◆目次◆

①この記事を読んで役に立つ方

②自己紹介

③集客する方法

④利益を出す方法

⑤最後に

 

 

①この記事を読んで役に立つ方

バレエスタジオを経営していて、集客・収益方法に行き詰まっている方に役立つ記事になっています。

集客対象の生徒は幼稚園に入る前の未就園の子供です。

そこから小学校に入って受験などで辞めるまで、いかに収益化していくのか話しています。

 

 

②自己紹介

15年近く都市部でバレエスタジオを経営しています。

特にバレエ団のプリンシパルソリストでもなく、海外でのバレエ団や留学経験もなく、どこの誰でもないバレエダンサーでした。

そんな私でも10年近く在籍生徒数を100人は確保し、近年では海外のバレエ学校に留学する生徒を輩出してきました。
ネームバリューがなくてもすごい経歴がなくても、うまく経営していく方法、生徒を集客する方法、スタジオを運営していく方法を日々綴っていけたらと思っています。

 

ですが、このバレエ界、経営、集客、運営などという言葉がものすごく嫌われます。

しかし、生徒を集客出来ていない状態で、その生徒のために良い発表会が出来るでしょうか?

もしスタジオでプロのバレエダンサーになりたい子がいて、スタジオの経営状態が酷い状態で、その生徒をしっかり育てられる余裕があるしょうか?


私のスタジオは基本みんなバレエが大好きで、スタジオで友達に会えるのが大好きな子達が99.9%を占めています。

でも、その中で本当にバレエの世界で頑張っていきたいと思っている子がいたら、出来る限り応援をしたいと思っています。
バレエの世界で頑張っていきたい子がいれば、全幕の作品が出来たり、他の生徒達にも良い経験が出来る可能性が増えます。

みんなにとって良い事があるのです。

 

そのためのバレエスタジオ経営です。

しかし、経営、マーケティングという言葉はバレエ界で聞こえは悪いです。

それに経営の話をすると言っている私ですが、マーケティングの知識はほとんどありません。

ここでは15年近く日々、挑戦と失敗を繰り返し、肌で感じてきた独自の経営方法を話していきます。

どこにもない実際に経験を元にした知識です。

ただし、すべてのバレエスタジオに置き換えて使えるわけではありませんし、先生の指導のスタイルや方針によって

皆さんのスタジオに転用出来る内容がどれだけあるかわかりませんが、参考になる部分があれば嬉しいです。

 

 

 

③集客する方法

多くのバレエスタジオの先生方はレッスンをしているから、しっかり月謝を取らないといけないと思っています。

しかし、私は集客するクラスと収益商品にわけるべきだと、数少ないマーケティングの勉強から学び、それを実践してみる事にしました。

 

なので、私は一番小さいお子様のクラスからは月謝をあまり取りません。
週に複数回レッスンに来ても数千円程度のお月謝です。
1レッスン数百円レベルです。

全然儲からないじゃないか、しっかり教えているのに。

ほとんどの先生はそう思います。
でも、それは違います。

そのクラスはあくまで生徒を集めるためのクラスであり、利益を生む、儲かるクラスではないのです。

 

少しバレエ界の先生方には面倒な話になりますが、私はマクドナルドの経営ようなバレエスタジオになればいいと思っています。

マクドナルドはコーラ屋さんです。

コーラで利益を上げて経営しています。

ハンバーガーで人を集め、セット商品についているコーラを売って、儲けています。

ハンバーガーは経費がかかるので利益が出にくく、コーラは経費があまりかからないので、利益が出やすいという事です。

 

簡単にバレエスタジオで当てはめると、月謝が安いクラスで生徒を集め、上のクラスに進級させて、月謝や発表会出演費で利益を出すという方法です。

 

少し掘り進めていきます。
この方法は子供のクラスでやっています。
2歳3歳などの低年齢の親子クラスを低額の月謝で作ります。

週に複数回クラスを設けた方がいいでしょう。
ですが、週1回いくら、週2回いくらと月謝を分けてはいけません。

何回来ても低額で設定しましょう。

入会金など拘束感を生む面倒なものも一切なしでいいです。

ここでは出来るだけスタジオに足を運んでもらい、生徒、保護者と接触する回数を1回でも増やした方がいいです。

そこでスタジオのファンになってもらいましょう。

ここの先生は信用出来る、子供が楽しくレッスンをしている、など、これは先生それぞれの技量にかかっています。

特にどこの誰でもないバレエ講師は信用の積み重ねが、今後大事になってきます。

 

次に発表会などたくさんの利益を生むクラスへ進級させましょう。

ここで重要な事があります。

低額のクラスにいる生徒全員に進級してもらわない事です。

低額のクラスにいる生徒のほとんどは安いから来ています。

進級させられないんじゃあ、儲からないじゃないかと思う方もいらっしゃると思います。

しかし、この低額クラスには生徒の集客以外にも、もう1つ大切な役割があります。

それは生徒の囲い込みです。

低年齢での低額のクラスという事で、地域の他のスタジオより、早く自分のスタジオに入会してもらいましょう。

そこでスタジオのファンになってさえもらえれば、他のスタジオに生徒を取られるのを事前に防ぐ事が出来ます。

今は子供の人数が減っています。

その数少ない子供の中で、更にバレエを習いたい子供が確実に確保しなくてはならないのです。

これは低額のクラスにいる生徒全員に進級してもらわない事、にも関わってきます。

安い月謝しか払えない生徒は上のクラスに無理に進級させて発表会に出そうとしても、保護者間で問題が出るか、苦労した割には1年で辞めるか、面倒な事しかありません。

なので、上のクラスに進級させるのは、お金のしっかり払える生徒のみで構いません。

そのための低年齢からの囲い込みです。

子供の数が少ないという事は、モノを売れる顧客が少ないという事です。

安いモノを時間ばかりかけて、たくさん売っていても、ただ疲れ消耗するだけで全く儲かりません。

しっかりお金が払える生徒を確実に確保するのが先決です。

 

 

 

④利益を出す方法

バレエスタジオにおいて月謝より発表会での利益率は大きいです。

というか、大きくしなければいけません。

生徒からこんな金額取っていいのかな?

もっと安い方がみんな出てくれるのかな?

出演費が高いって文句が出たらどうしよう。

こんな心配があるかもしれません。

しかし、しっかり利益を出すためには、発表会の出演費で利益が出るように設定しなければなりません。

もちろん、発表会のクオリティが高くなくてはいけないのは、最低レベルの話です。

自分のスタジオの発表会は素晴らしいと生徒、保護者の方に思ってもらわなければなりません。

そのための日々の信用の積み重ね、それとバレエの発表会に出る事でどれだけ素晴らしい経験が出来るのか、常々生徒と保護者に伝え続けなければいけません。

その前提で話をしていきます。

 

低年齢のうちに自分のスタジオで囲い込みをし、しっかりお金が払える生徒を進級させます。

この頃には幼稚園や保育園に通っている年齢になってきているので、だんだんみんな習い事で忙しくなってくる頃です。

特にこの時期は子供の好きな事、得意な事を見つけたい、うちの子には何か才能があるのではないかと躍起になって探しているので、特に都市部の子供たちは毎日習い事をしています。

バレエの先生方で小学生になったら、もう少しレッスン回数を増やしてほしい、でも、塾や他の習い事が忙しくてバレエのレッスン回数を増やしてもらえない。

結果、月謝収入が増えない、上手にならない、すぐ辞めてしまうの最悪のループになってしまいます。

それを防ぐために、まずは地域のバレエスタジオの週1回のお月謝の相場で週2回や週3回来ていい事にしましょう。

送迎や保護者の送迎の都合で忙しいご家庭もあるので、レッスン回数を強制するまではしなくても大丈夫ですが、大体皆さん同じ金額で通えるならと、週2回程度は来てくれます。

これはとても大切な事で今の忙しい子供たちの曜日を週2回程度バレエで確保出来るという事なのです。

例えば、火曜日と土曜日にバレエに来ていた生徒はバレエの曜日が確保されているので、小学生になっても火曜日と土曜日にバレエに来る確率が高くなります。

また小学生に上がるタイミングで月謝設定を変え、週2回、週3回など少しずつ金額を上げていけば、収益も上がります。

レッスン内容や時間が変わることなど納得してもらえる説明した上ですが、保護者の方にかなり自然に受け入れてもらえる形で月謝を高く出来るはずです。

また複数回レッスンに来る事により、生徒も上達し、バレエが楽しい、もう1つ大切なのはバレエが大切な習い事になっていく可能性が高くなる事が重要です。

やはり週1回程度だと生徒も保護者も接触回数が少なく、まぁ、バレエは別に辞めてもいいかな、とバレエがテキトーでもいい区分になってしまいます。

スタジオのファンになっていないのです。

 

レッスン回数の確保が出来たら、月謝での収益、発表会の出演費での収益が入ってきます。

4歳から中学受験を迎える10歳くらいまでバレエを習い続けたとして、1人の生徒から7年間収益を上げ続ける事が出来ます。

毎月の月謝が1万円、毎年の発表会の出演費が10万円だったとすると、1年で22万円、7年間で154万1人の生徒から利益を得られます。

生徒を継続させるため、日々のレッスン、発表会のクオリティの高さ、モチベーションの維持、保護者への対応、信用など先生の技術が問われる部分は大きいです。

しかし、今のバレエ界何も考えずにクラス編成、月謝設定をしているスタジオが多すぎます。

そういうスタジオの先生に限って「少子化で最近は子供がいない」と言っています。

もちろん、子供は減っていますが、そういう何もやっていないスタジオはどんどん生徒が減っていきます。

子供がいないのではなく、ちゃんと経営しているスタジオに生徒を取られているのです。

子供が減り、顧客数がこれから減っていく日本では、お金が払える層をしっかり確保していくのは必要不可欠です。

 

 

 

⑤最後に

お金だの、儲かるだの、囲い込みだの、芸術とは程遠い、アーティストには嫌な話をずっとしてきましたが、これはただ金持ちになるために言っているわけではありません。

お金を稼ぐにはもっと効率良く稼げる方法はたくさんありますし、バレエでも先生の力量があればコンクールに特化したスタジオを経営していけば、もっと収益を上げる事は可能です。

しかし、私はどこの誰でもないバレエダンサーでしたし、多くの人はプリンシパルソリストではなく、コールドバレエ、もしくはバレエ団にも入っていない人がほとんどです。

そんな方々でも方法次第ではしっかり集客出来、収益を得られるという事が少しでもわかると嬉しいです。

しかし、ただお金のためにバレエスタジオは経営してほしくはありません。

先生方もしっかりと日々学び、しっかりした指導法など生徒のために死力を尽くす事は必須です。